[労働経済]保育所待機児童、過去最悪の3割増 厚労省
認可保育所を希望しながら満員で入所できない「待機児童」が、2009年4月1日現在で2万5,384人になったことが7日、厚生労働省のまとめでわかりました。前年(1万9,550人)と比べて29.8%増えており、増加の人数や率は現行方法で統計を始めた01年以来、過去最高でした。同省保育課は「働く女性が増えたことに加え、昨年からの経済情勢の悪化で、働く親が増えたことが影響しているのでは」とみています。
都道府県別では、東京が最多の7,939人。約8割が都市部に集中しており、市区町村別では、横浜市が最も多く1290人で前年より583人の大幅増。次いで川崎市713人(前年比130人増)、仙台市620人(同120人減)、東京都世田谷区613人(同278人増)、大阪市608人(同88人減)、名古屋市595人(同167人増)と続きます。
待機児童は04年から減り続けていましたが、昨年から増加に転じています。約8割を0〜2歳児が占め、特に1、2歳児が多いという。育児休業制度の普及で育休明けに働き始めるケースも増えているとみられています。
全国の保育所数は2万2,925カ所、定員は約213万2千人で前年より約1万1千人増えています。同課は「保育所の定員も増えているが、保育需要がそれを上回っている」としています。