[労働経済]景気一致指数4カ月連続の上昇 生産回復も雇用は厳しく
内閣府が9日発表した7月の景気動向指数(2005年=100、速報値)によると、足元の景気動向を示す一致指数は89.6となり、前月に比べ1.0ポイント上昇しました。上昇は4カ月連続となります。
生産の回復が続き、電力使用量や製造業の残業時間も増えました。ただ有効求人倍率が低下しており、雇用情勢の悪化には歯止めがかかっていない状況です。
景気動向指数は生産や販売、雇用など、経済の動きに敏感に反応する指標を合成して算出します。内閣府は景気の基調判断について「下げ止まりを示している」との表現を維持しています。
一致指数の上昇に貢献したのは、製造業の残業動向を示す所定外労働時間で前月比6.6%増えました。一連の政策効果で自動車などの需要が増え、生産拠点の操業率が改善しているとみられています。