[年金・医療]年金運用について 長妻厚労相は安全派、原口総務相は積極派
公的年金の保険料収入のうち給付に充てられなかった部分をさす積立金について、安全運用を唱える長妻厚生労働相と積極運用を求める原口総務相が対立しています。現在、積立金は124兆円あります。
積立金の管理・運用については、厚労省所管の独立行政法人が2006年度から担当していますが、08年度9.3兆円の損失を出し、厚労相は昨年11月、「あり方検討会」を設け、総務相も交え運用の見直しを協議しています。
現在の運用は国内債券67%、国内株式11%、外国株式9%、外国債券8%――と続きます。厚労相は、リスクの少ない国内債券中心の運用を主張し、「米国は積立金を株で運用していない」と述べています。総務相は「アジアなどの新興国や成長分野への投資も考えるべきだ」との立場をとっており、3月中に独自案を示す考えを表明しています。