[労働法]「引越のサカイ」労災隠し容疑で書類送検
社員の労災事故を労働基準監督署に報告せず、発覚後も虚偽説明をしたとして、金沢労働基準監督署は18日、労働安全衛生法違反の疑いで運送大手「サカイ引越センター」(堺市)と同社金沢支社長(33)を書類送検しました。
送検容疑は2008年6月、同法の規定に違反し、引っ越し作業中に右足靱帯切断のけがを負い4日以上休業した社員の事故を労働基準監督署に報告しなかったほか、この事故と、別の作業事故をめぐり、今年2月に労働基準監督署の調査を受けた際、「仕事中の事故ではない」と虚偽の説明をした疑いです。
同署によると、同社金沢支社は、支社内で負傷した社員らに事故を口外しないよう命じていました。「労災隠しをしている」との情報が金沢労基署に寄せられ発覚しました。
サカイ引越センターは「労災に対する支社の認識が不足していた。事故防止に努め、社員の教育を徹底したい」とし、支社長の処分を検討していることを明らかにしました。