[判例]労災不認定司書、シックハウス労災求め初提訴
改修工事後にシックハウス症候群の症状が出たとして、大阪府吹田市立中央図書館北千里分室に勤務していた非常勤の司書の女性3人が20日、労災を認めなかった茨木労働基準監督署の処分取り消しを求める訴訟を大阪地裁に起こしました。3人は2~5カ月間休職して治療し、労働者災害補償保険法に基づく治療費と休業補償を同労基署に申請しましたが2002年、不認定となり、その後再審査請求も棄却されました。
訴状によると、同分室は01年11月~02年3月に改修工事を実施。原告3人を含む当時勤務していた職員5人全員が同年4月以降、頭痛などの症状を訴え、同年7月に医師から「化学物質過敏症」と診断されました。同年3月時点で、同分室内から厚生労働省の指針値の約5倍に当たる濃度のトルエンが検出されたといいます。
代理人弁護士によると、シックハウス被害をめぐり労災認定を求める訴訟は初めてといいます。