[判例]中皮腫で死亡した教諭に、石綿での公務災害認定
中皮腫で死亡した滋賀県東近江市の教諭の遺族が、アスベスト(石綿)が吹き付けられた小学校の体育館で勤務していたことによる公務災害申請で、地方公務員災害補償基金滋賀県支部は「公務上の災害」と認定しました。
同基金によると、石綿被害で教諭が公務災害認定をされたのは全国初としています。
公務災害(民間でいう労災)を判断する県支部は07年5月「医学的所見がない」として公務外と認定しました。しかし、今年3月、上部団体である同基金(東京)の審査会が「公務に起因するものと認めるのが相当」と裁決、県支部は4月30日付であらためて決定しました。
この教諭は73年から3年間、滋賀県湖南市の小学校に勤務していましたが、01年10月に中皮腫と診断を受け、翌年4月に死亡しました。