[その他]公的年金受給者数が最多 現役1.8人で1人を支える
厚生労働省は24日、2009年度における厚生年金保険と国民年金の事業概要に関する報告『平成21年度厚生年金保険・国民年金事業の概況について』を発表しました。
それによると、公的年金の受給者数は09年度末でのべ5988万人、前年度末に比べ245万人(4.3%増)となり過去最多であることがわかりました。
重複を除いた年金の実質的な受給者数が3703万人と前年度と比べ3.1%増える一方で、支え手である加入者数は6874万人となり、62万人(0.9%)減少しています。
現役1.8人で受給者1人を支える構図で、安定的な年金制度の基盤が揺らいでいることが浮き彫りとなりました。
公的年金の総額は09年度末現在で50兆3000億円(前年度比2.8%増)と、初めて50兆円を突破し、名目国内総生産(GDP)に対する割合が1割を超えることとなりました。
政府は6月めどに税と社会保障の一体改革案を取りまとめる方針です。
年金制度改革を巡っては、与謝野馨経済財政担当相が、原則65歳の年金の支給開始年齢の引き上げに言及するなど、給付削減についても課題になりつつあります。