[判例]自衛官パワハラ訴訟 防衛相が謝罪
2011年7月25日、航空自衛隊浜松基地(浜松市)の男性3曹の自殺をめぐる訴訟で、国は自殺と先輩隊員によるパワハラの因果関係を認め、総額約8015万円の国家賠償を命じた静岡地裁浜松支部判決について控訴をしないことを決定しました。
控訴期限であった25日、北沢俊美防衛相が遺族との面会に応じて控訴しないことを伝え、判決の確定となりました。公務員の自殺をめぐり国が8千万円余りの高額の損害賠償を支払うこととなった訴訟は異例とのことです。
弁護団によれば、自殺をめぐる訴訟の場合、勝訴しても被告に慰謝料として数百万円の支払いを命じられるのが一般的とのことです。今回は被害者の妻子が原告として名を連ねたことにより、男性に対し将来支払われるはずだった賃金が「逸失利益」として損害賠償額に反映されることとなりました。