[労働経済]残業代未払いの是正指導、08年度 196億円 前年より3割減少
厚生労働省は22日、「残業代を支払っていない」として労働基準監督署の是正指導を受けた不払い残業代が、08年度は196億1351万円で07年度比で約76億円、3割近く減少したと発表しました。是正指導を受け、100万円以上の不払い残業代を支払った企業数も1,553社で前年度より175社減少しました。厚労省労働基準監督局は「不況で全体的に残業が減っているのではないか」と分析しています。
100万円以上の不払い残業代を支払う対象になった労働者は過去3番目に多い18万730人(07年度比1187人増)、1人当たりの支払額は11万円(同4万円減)でした。支払額が最も多かった企業は道路貨物運送会社の14億7482万円。業種別では製造業381社、商業364社、接客娯楽業127社と続きました。
不払いの労働基準法違反で送検された悪質事例は42件(同7件増)で、虚偽の労働時間で支払うなどのケースが増えました。