[労働経済]09年10〜12月GDP4.6%増 「雇用なき回復」状態
15日に発表された2009年10〜12月期の国内総生産(GDP)は、3四半期連続のプラス成長となりました。
内需と外需がいずれも伸び、景気の「二番底」懸念は和らいだとの見方が大勢ではあるものの、雇用・所得環境は厳しいままで、失業率が5%台に高止まりする「雇用なき回復」の状態となっており、民間需要を柱とする自律的な景気回復への課題は山積みです。
失業率は、08年秋のリーマン・ショック前の水準(4%前後)を上回ったままで、勤労者の所得を表す名目雇用者報酬も、10〜12月期は前年同期比4.5%減と過去2番目の下落率を記録しています。
デフレも深刻化しており、企業が生産を増やしても収益は伸びず、賃金も上がりにくい状態となっています。