[判例]未払い手当1億1500万円支給 時間外労働で是正勧告−都立墨東病院
都立墨東病院(墨田区)の当直医らに対し、向島労働基準監督署から昨年3月に是正を勧告されて計約1億1500万円の時間外手当を追加支給したことが分かりました。都立広尾病院(渋谷区)でも同様の勧告を受けているといい、東京都は「ほかの未払い分も精査中」としています。
当直医師の拘束時間を、勤務時間として計算していなかったことなどが原因とされていますが、病院側は「医師不足のため、医師に超過勤務をお願いせざるを得ない状況が続いている」としています。東京都では、勤務時間を再計算した上で、今年7月までに常勤医と非常勤医に追加支給をしました。
同病院においては、産科医の不足により週末は当直を1人しか置くことができず、2008年10月にな脳内出血を起こした妊婦の搬送受入を一度断り、その後受け入れたもののこの妊婦が死亡する問題が起こっています。